Human Interface Guidelines:再会

Apple Human Interface Guidelinesに再会しました。
Apple Human Interface Guidelinesの写真です
“Human Interface Guidelines:The Apple Desktop Interface”,Copyright ©1987 by Apple Computer,Inc. Addison-Wesley Publishing Company,Inc.

第一章のタイトルがPhilosophy(哲学)です。かっこ良いと思いませんか?
直ぐにユーザインタフェースの設計の10の原則が提示されます。永年この原則にしっくりとして腑に落ちる日本語にしたいと思っていました。皆さんと一緒に良い訳を考えて行きたいと思います。今回は取合えずの訳をつけて紹介したいと思います。

General design principles(一般的なデザインの原則)

  • Metaphors from the real world:実世界からのメタファを使う
  • Direct manipulation:直接操作
  • See-and-point :(instead of remember-and-type):見て指す(覚えたタイプするのではなく)
  • Consistency:一貫性
  • WYSIWIYG(what you see is what you get):見た通りのものを得る
  • User control:利用者がコントロール
  • Feedback and dialog:フィードバックと対話
  • Forgiveness:寛容性
  • Perceived stability:安定してると感じられること
  • Aesthetic integrity:美的な統一感

原則に好きも嫌いもないのですが、私は8番目の”Forgiveness”が一番気に入っています。

滝澤 寛

Apple Human Interface Guidelines

30年近く前、Apple Human Interface Guidelinesの10の規範に随分感激し影響を受けました。Amazonで1978年版を注文しました。届きましたら皆様に紹介しようと思います。

このGuidelinesは現在でも私がユーザインタフェースを設計する際の基礎になっています。ソフト技術者以外でも参考にしていただける奥深さがあると思います。

滝澤 寛

顧客データエントリーに名刺文字認識を利用

MDW MIテクノロジーは、モバイルデバイスを業務システムに組み込むための技術です。
この技術を実証するために、名刺を撮影し、文字認識技術によりテキストデータにして顧客DBに登録するシステムを開発しましたので紹介いたします。

スマホ・タブレットとは

スマホ・タブレットなどのモバイルでバイスは、業務者と共に移動する、ネットワークと接続する強力なコンピュータであるばかりではなく、画像、音声、動画の送信、さらには作業している位置情報を送信することができます。
しかし、モバイルデバイスには、次に様なデスクトップPCと異なる課題があります。

  • 常に移動しているため「常時ネットワーク接続」が保証できない
  • 業務時間中に動作させるためバッテリー消費に常に気を配る必要がある
  • 業務アプリケーションは、相手がモバイルデバイスと意識せず使い慣れたAPIにより通信したい

MDW MIテクノロジー

MDW MIテクノロジーはモバイルサイドの技術とサーバーサイドの技術で構成されています。

モバイルサイド技術
  • MSGを一旦蓄積して通信可能な時に通信することにより、通信不良時での動作を保証します
  • HTTP Web API(RESTfull API)ライブラリーを提供します
  • サーバからのプッシュ通知によりデータをGETするため、定期的に通信チェック(ポリング)を行わず、バッテリー消費の節約がはかれます
サーバサイド技術
  • Mule ESB(企業システム統合・バス)の利用により、短期間でモバイルデバイスを業務システムに統合できます
    http://www.mulesoft.org/
  • Mule ESBによりREST/JSON, SOAP/XML,ファイルベースIFなどの多彩なAPIが利用できます
  • Mule ESBがプッシュノーティフィケーション等のMobile特有なインプリメンテーション処理を行うため、業務アプリケーションはデバイスの詳細を意識せずに情報をデバイスに送信できるます

名刺による顧客データエントリー

さて、多数の新規顧客との商談がある企業の場合、業務プロセスを迅速にすることが、より多くの顧客を獲得することに結びつき、そのためには早期に正確な顧客情報を登録する必要があります。本システムではMDW MI技術により、iPhoneにより名刺を撮影して、名刺認識技術による顧客データをデジタル化して登録できることを実証しました。

1SystemOutline

さて、名刺の形式は多様なため100%完全な名刺認識が期待できません。そのため名刺画像目視による認識結果の修正が必要です。
本システムでは以下のコンポーネントをMI技術で統合しました。

  • 名刺画像を撮影しイメージを補正するiPhone App
  • 顧客データベース
  • 名刺認識サーバー
  • 認識結果修正UI

2Components

システムの動作

本システムの動作を簡単に紹介します。

①iPhoneで名刺を撮影する。補正したイメージをHTTP POSTによりMule ESBに送信
②Mule ESBは受信したイメージファイルを名刺認識サーバー通知する。
③Mule ESBは認識結果をHTTP GETにより受信
④Mule ESBは認識結果とイメージを顧客DBに登録

3DataFlow1

①認識結果修正UIは顧客DBにアクセスして画面により修正
②修正結果をDBに登録
③認識結果修正UIは,修正完了をHTTP POSTで通知
④Mule ESBは修正完了をAPNs(Apple Push Notification Service)に通知
⑤APNsはデバイスに修正完了を通知
⑥iPhone AppはHTTP GETにより修正結果を要求
⑦Mule ESBは修正結果をDBより取得
⑧Mule ESBは修正結果をiPhone Appへ送信

  結語

MDW MI技術により名刺による顧客データエントリーを短期間に実現できることを実証しました。この技術にご興味のある方はinfo@mdwsys.comにご連絡ください。

ご挨拶

この度、ささやかながら弊社の公式ホームページを開設致しました。このホームページでは弊社が開発した技術をお知らせしたり、いままで経験したソフト技術に関する面白いトピックを紹介したり、あたらなIT技術に関する話題を書きたいと思います。

医者の不養生、紺屋の白袴の例えのとおり、長年ITで業務をしていながら、自社のホームページは後回しになっていました。

皆様に弊社の技術を知っていただくと共に、今までの技術体験が少しでも皆様のお役に立てればと思います。

2014年8月

有限会社まどシステム 代表取締役 滝澤 寛